楽力(がくりょく)

楽力(がくりょく)

吉丸房江氏(健康道場コスモポート主宰者)

学校に行ってたくさんの知識を身につけても、人をく批判したり、何だかんだと理屈をこねるならば、そんな学力は無いほうが良い。知に『やまいだれ』をつけたら『痴』、バカという意味です。
たくさん知識を得たならばその知識を使って楽しくなるように考えましょう。そして周りのみんなを楽しくしましょう。
それが本当の学力=楽力(がくりょく)です。

 CHUちゃんが20歳で初めて東京のパン屋さんに就職した時の話。
 製造部に10人ほど働いていたんだけど、唯一、四大卒業の先輩Aさんがいた。25歳くらいの人だったと思う。
 当時は、パン屋に大卒者がいるなんて考えられない時代。CHUちゃんも「大学まで卒業して何でパン屋なんだ?」と思ったものだ。
 Aさんとは二年間、この職場でご一緒させていただいたが、実に理屈っぽい。間違えた説明をしているわけではないが、素直に受け入れられないトゲのある口調。CHUちゃんが分からないことがあると、Aさん以外の人に質問するのだが、地獄耳なのか、サッと現れいつもの口調で説明が始まる。「知」をひけらかすような口調。上記の「痴」まではいかないが、ハッキリ言って苦手だった。

現在のブルックリンにAさんとは真逆の従業員Bさんがいる。

高卒で学力は普通、パン職としての技術は普通、容姿は普通、派手ではなくおとなし過ぎるわけでもない、何せ全てが普通レベルなんだけどBさんがいるだけで楽しい雰囲気が充満する。特に楽しませようと努力しているわけではない。不思議な存在なんだけど楽力(がくりょく)を持っている人と言える。

CHUちゃん的にまとめると下記のようになると思う。
Aさんの評価 = 学力(Aさんの努力で得た付属物)
Bさんの評価 = Bさんの持って生まれたBさんそのもの
この二人を振り返ると社会にとっては「学力 < 楽力」が理想的だと思う。

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