一歩を踏み出す・・・

牛尾治朗氏(ウシオ電機名誉会長)

 私は今の日本の若い人にも、日本はダメなんて言っていないで、可能性を信じて新しい一歩を踏み出してほしいんです。日本は非常に恵まれた国だということをよく認識して、そこからさらに一歩前進し、多様性を包容して懐の深い国になる大きな課題があります。

 一時は成熟しきったとされた自動車業界。本場アメリカのデトロイトでは絶不況と言われスラム街が広がっているという。犯罪も増加。かつての賑わいは何処へ行ったのか。
 日本でも、ガソリンの値上げなど種々の原因で自動車の販売台数が減少傾向とのこと。
 そんな中で、ハイブリッドや電気自動車、はたまた自動運転車など10年前では考えられないような技術革新で生き残りを図っている。
 加えて、この業界とは縁のなかったアップルやグーグルが参入を検討しているという話もある。
 この激変についていけない会社は衰退しデトロイト状態に陥ってしまうんだろう。

 要は新しい商品拝発に踏み出せた企業と現在売れている従来商品にしがみつく企業の差がここに表れているのだろう。デトロイトは衰退しても名古屋は元気なところが証明している。

 従来型の踏襲ではいつかは廃れる。現在の隆盛に甘んじることなく、常に新しい方向を模索し続けることが絶対に必要なことだと思う。
ブルックリンでも、新商品を提案出来る人は「売上を伸ばす力のある人」、提案しない人は「現状売上を維持する人」だと思っている。

自動車業界もパン業界も同じ。自分の働く会社の将来像を創造する時、隆盛を見たいか衰退を見たいか、あなたはどっちを望む?

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